グランドピアノってどんな楽器?重さやサイズ・おすすめメーカーもご紹介

小学校の音楽室などで見かけることも多いグランドピアノ。ご家庭にもあるというお家も少なくない楽器ですが、あまり詳しく知らないという方も少なくないでしょう。グランドピアノの基礎知識や、家に置く場合の豆知識、有名メーカーなども合わせてご紹介します。

グランドピアノとは

グランドピアノとは、主にコンサートなどの演奏に使用されるピアノのことです。鍵盤を弾くとハンマーが動いて弦を叩く仕組みで、美しい響きの音色に強弱をつけた表現力豊かな演奏を行うことができます。

鍵盤数は88鍵

グランドピアノには、黒鍵が36、白鍵が52の合計で88の鍵盤があります。左側が低音で右側が高音になるよう音階が並び、鍵盤の端から端までで7オクターブもの音が出せます。幅広い音色を出すことができる優れた楽器といえるでしょう。

時代によって鍵盤の数は異なっている?

1700年頃、イタリアのクリストフォリによってピアノが初めて製作された時には、鍵盤の数は54だったといわれています。その後さまざまな音楽が作曲されるようになり、多くの作曲家の要望からピアノがどんどん改良されて鍵盤の数も変化していきます。1700年代後半には鍵盤の数は68に増え、さらに1890年代からは88鍵に変わりました。88腱では、27.5ヘルツ~4186ヘルツの7オクターブの音が出せます。人間の耳が音程を聴き分けられる限界とされる約20ヘルツ~4000ヘルツに合わせた鍵盤数のため、これ以上鍵盤の数が増えることはないと考えられています。

張られている弦の数は音の高さによって異なる

ひとつの鍵盤につながっている弦の数は、実はそれぞれ異なっています。ひとつの鍵盤につながっている弦は1本~3本ですが、高音から中音までの鍵盤には3本の弦がついていて、低音になるほど弦の数が少なくなっていきます。

アップライトピアノとの違い

グランドピアノは鍵盤からまっすぐ弦が配置されているため、鍵盤を弾くと「てこ」の原理でハンマーが動き弦を叩く仕組みになっています。鍵盤からダイレクトに力が伝わりハンマーの戻りが早いため、1秒間に14打程の連打が可能です。弦が長く、ボディや響板の面積が広いことから、よりよく響くのびやかな音で演奏できるでしょう。
アップライトピアノはグランドピアノよりも奥行きが少なく省スペースに作られています。弦は横ではなく縦に張られているため、ハンマーの動きが異なる点が大きな違いです。

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グランドピアノの魅力

グランドピアノは鍵盤が長いため、鍵盤に加える力に強弱をつけやすく、音の抑揚を表現しやすいという特徴があります。鍵盤を弾く時のタッチを変化させることで表現力豊かな演奏
ができるでしょう。また、グランドピアノは、ハンマーが戻る前から次の打鍵に備えるレペティション機能がついているため、繊細なトリルやテンポの速い曲も弾くことができます。シフトペダルの効果で音量や音色を変えるなど、広がりのある本格的な演奏ができるという魅力があります。

グランドピアノの重さ

グランドピアノには2mを超えるものも多くあります。その大きさにより何百キロもの重さがあるため、自宅に置く際には床のへこみなどに気を付けなければならない場合もあるでしょう。気になるグランドピアノの重さや、その対策方法までご紹介します。

グランドピアノの重さは250~400キロほど

グランドピアノの重さは主に250~400キロほどといわれています。機種によりその重さは異なりますが、スタンダードモデルの場合には約300~340キロ程度の重さをしているものが多いでしょう。グランドピアノでもコンパクトモデルの場合には重さが300キロ以下に抑えられていますが、大きいモデルのグランドピアノの場合には350キロ以上の重さがあります。賃貸物件に住んでいる場合には、ピアノの重さに制限があるかもしれません。購入時には設置可能な重さを確認するなどピアノの重さにも注意する必要があります。

軽いグランドピアノの機種

グランドピアノの中でもコンパクトな機種では、300キロ未満の軽さを実現しています。ヤマハのベビーグランドピアノ「A1」は奥行き149センチ、重さ約270キロの超軽量機種。また、ヤマハの「C1」は奥行き161センチ、重さ約290キロの軽量ピアノとして有名です。ディアパソンの「D164R」のように、奥行き164センチでも重さ約280キロと大きさに対して重量が軽い機種もあります。

グランドピアノの重さを対策する方法

グランドピアノには250~400キロもの重さがあるため、その重さで設置場所の床がへこんだり歪んだりする心配があります。グランドピアノの脚は3本で、ピアノの重さが全てその3本にかかります。床への負担を軽減するために、通常ではピアノの脚に皿のような「インシュレーター」が設置されていますが、そのインシュレーターを大きくした形の「フットプレート」を使用すると、床への接地面積が広くなってへこみにくくなるでしょう。

グランドピアノのサイズ

グランドピアノには小さなサイズのピアノから大きなサイズのピアノまでさまざまなタイプがあります。小さいサイズのピアノは設置しやすいというメリットがありますが、大きいピアノほど本格的な演奏ができる場合が多いでしょう。グランドピアノにはどのようなサイズがあるのかをご紹介します。

サイズはおよそ10種類ほど

グランドピアノには、奥行きが151~275センチ程度の間に約10種類のサイズがあります。コンパクトモデルのグランドピアノは奥行きが150センチ前後からあり、一般的に普及しているスタンダードモデルは奥行きが約170~約190センチ程度のグランドピアノです。奥行きが190センチを超えるグランドピアノは、主に美しく表現力豊かな演奏ができる上位モデルになるでしょう。コンサートや発表会などで使用するフルコンサートグランドピアノやセミコンサートグランドピアノなどのモデルが大型で高い性能を持つモデルです。

コンパクトグランドピアノなら場所を取らない

グランドピアノは大きいから自宅に置くのは難しいという場合には、コンパクトグランドピアノの購入がおすすめです。グランドピアノは本格的に練習したい方に向いているピアノですが、奥行きが190センチほどあるグランドピアノでは4畳程度、奥行きが200センチほどでは約4畳半の設置スペースが必要です。できるだけ場所を取らないピアノが欲しいという場合には、奥行きが160センチ、170センチ程度のピアノなら3畳程度のスペースがあれば設置ができるでしょう。それでも設置場所に不安がある場合には、よりコンパクトなベビーグランドピアノを選ぶと安心です。

部屋置きする場合のシミュレーションの方法

グランドピアノを部屋置きする場合、部屋の机、タンス、棚など他の家具とのレイアウトを考えたり、窓やドアの開閉に支障がでないかなどを考えたりしなければなりません。ところが、実際の部屋にグランドピアノが置けるかどうか調べるために、わざわざメジャーで測って何度も家具を動かすのは大変です。面倒なく簡単にグランドピアノの配置を決めたい時には、ヤマハの公式サイトの「部屋置きシミュレーション」を使用しましょう。ピアノや家具のサイズを事前に測っておけば、画面上で簡単にピアノやインテリアの設置場所を試すことができます。

グランドピアノはレンタルもできるって本当?

購入する必要はないけれど、グランドピアノを使いたいという場合もあるかもしれません。グランドピアノはレンタルで一時的に利用することもできるので、購入を迷っている時にはレンタルを考えてみてもいいでしょう。

月単位や年単位でもレンタルできる

グランドピアノには、個人向けに、数か月や1年以上の中長期利用できるレンタルなどがあります。Webでグランドピアノレンタルの見積もりを申し込んで料金を支払うと、自宅までピアノを運搬してもらえます。
レンタル料金は店舗によって異なりますが、1ヶ月¥15,000~、1年では¥180,000~のレンタル料金のほかに、運搬費、調律代、保証金などが必要な場合もあります。購入した場合とレンタルの場合でメリットを比較してから、レンタルを選ぶ方法もあるでしょう。

行事に合わせてレンタルする場合は数日単位でも借りられる

グランドピアノのレンタルは1日や数日などの短い期間で利用することもできます。レンタル料金と運搬料、調律代などがかかるため中長期のレンタルよりは割高になりますが、必要な時に必要な場所へグランドピアノを搬入・搬出するよう依頼でき、調律もしてもらえるというメリットがあります。ピアノのないホールでもレンタルの依頼は可能で、急にグランドピアノが必要になったりしたときなどにも、レンタルならすぐに対応できるでしょう。

弾く期間が決まっているならレンタル利用も考えてみよう

イベントや行事などで短期間グランドピアノを使用したい場合には、購入するよりもレンタル利用の方がお得で便利に利用できるでしょう。また、学校の授業に合わせて自宅でピアノ練習をするためや、行事前に一時的に練習するためなど、一定期間だけピアノが必要という場合にレンタルの利用がおすすめの場合もあります。グランドピアノを購入するには中古の安いものでも100万円以上かかることが多く、使用しなくなってもピアノが壊れないようにメンテナンス費用をかけ続ける必要があります。ずっと使用する予定がない場合には、グランドピアノを購入するよりもレンタルの方が良い場合もあるでしょう。

グランドピアノの代表的なメーカーの種類

コンサートに使用されるなど、本格的な演奏ができるグランドピアノは、数多くのピアノメーカーが製作しています。国内や海外メーカーのなかでも、グランドピアノの製作で有名なピアノメーカーをご紹介します。

ヤマハ

ヤマハは世界シェア1位のピアノメーカーです。1902年に国産初のグランドピアノを製造してから、世界に認められるコンサートグランドピアノを次々と作り出しています。ヤマハのコンサートグランドピアノ「CXシリーズ」や性能バランスの良い「CTraditionalシリーズ」、部屋置きに便利な「コンパクトグランドピアノ」など、豊富なシリーズ展開が魅力です。きらびやかで豊かな音色や優れたタッチ感で魅力的な音楽を表現できるでしょう。

カワイ

カワイは安定した品質、デザインが人気の世界シェア2位のピアノメーカーです。カワイのグランドピアノには、フルコンサートグランドピアノ「EX-L」や本格派コンパクトグランドピアノ「GLシリーズ」、奥行き、鍵盤長にゆとりのある新設計グランドピアノ「GXシリーズ」、クリスタルグランドピアノなどがあります。GXシリーズは、新設計の長い鍵盤によって演奏時の強弱が伝わりやすくなっているため、表現力豊かに演奏できるモデルといえるでしょう。

スタインウェイ&サンズ

世界三大ピアノのひとつ、世界最高峰のピアノメーカーが「スタインウェイ」です。フラッグシップモデルのコンサートグランドピアノ「D」は奥行き274センチ、重厚感ある本体からは、華やかで濁りのない音が広がるでしょう。ミニコンサートや家庭向けの「B・A・O・M」モデルや、奥行き155センチのベビーグランドピアノ「S」モデルなど高品質な普及モデルも高い人気があります。

ベーゼンドルファー

ベーゼンドルファーはオーストリアのピアノメーカーで、世界三大ピアノのひとつでもあります。貴族や王室向けのピアノとして有名で、限られた数しか生産されていません。フラッグシップモデルはコンサートグランドの「モデル290インペリアル」、また、サロングランドピアノの「モデル200」も人気モデルです。

ベヒシュタイン

ドイツのピアノメーカーベヒシュタインのグランドピアノも世界三大ピアノに含まれます。さらに「至高のピアノ」と呼ばれるグランドピアノは、透明感のある響きに、繊細さとパワーを同時に感じさせる最高レベルのピアノとも評されます。コンサートグランドはもちろん、家庭用グランドピアノL型モデルも人気です。

ファツィオリ

コンサートグランドとグランドピアノのみを製作するローマのピアノメーカーがファツィオリです。パーツや材料などの細部にまでこだわり、職人が手作業で作る芸術作品のようなピアノ。演奏時の豊かなハーモニーも大きな魅力です。

ボールドウィン

ボールドウィンはアメリカのピアノメーカーです。1900年にパリ万国博覧会でグランプリを受賞してからは、世界トップレベルのピアノメーカーとして知られるようになりました。ジャズやポップミュージックの演奏のための、味わい深い微妙な弦の調律が似合うピアノです。

ペトロフ

ペトロフはチェコのピアノメーカーです。家庭向きのコンパクトモデルから本格的な210センチ程のモデルまで、優雅で暖かい音色を奏でるヨーロッパ品質のグランドピアノを製造しています。

ザウター

ザウターは1819年に創業したドイツの老舗楽器メーカーです。最高級の木材を使用して伝統的な技術で製作されたザウターのグランドピアノは、繊細なタッチ感に優しく伸びのある響きが特徴。バランスの取れたサロングランドピアノやセミコンサートグランドが多くのサロンで選ばれています。

ブリュートナー

ブリュートナーは1853年から続くドイツの老舗名門メーカーです。鍵盤1つに共鳴させるための弦をそれぞれ追加した特許技術「アリコートシステム」が取り入れられているため、個性的で豊かな響きの演奏が可能。家庭や小ホール向けのスモールグランドなどさまざまな人気モデルがあります。

シンメル

ドイツの伝統的なピアノメーカーシンメルは、「シンメルトーン」と呼ばれる優しい音色が特徴のグランドピアノを製作しています。コンサートグランドやセミコンサートモデルなどが有名で、グランドピアノの大きさはコンパクトですが、演奏時には本格的な響きが広がります。

ボストン

ボストンシリーズのグランドピアノはスタインウェイ独自の技術と知識から作られた、価格以上の価値を持つピアノです。材料にこだわった高品質なリムがグランドピアノの安定性を高め、低音から高音まで幅広く豊かな音色を引き出してくれます。

ディアパソン

カワイの1ブランドディアパソンのグランドピアノには、主にDG183・DG183Fなどの伝統的なトラディショナルタイプと、DG166・DG166Fなどの現代的に改良されたニュータイプがあります。クリアで鮮度の高い音色を響かせる「総一本張り」など高度な技術が取り入れられた質の高いピアノです。

アポロ

日本の老舗東洋ピアノのブランド「アポロ」のグランドピアノは、美しく響く音色にレスポンスの良いタッチで表現力のある演奏を可能としています。厳選された素材を使用したこだわりのピアノが、手に入りやすいように価格を抑えて販売されています。

ウェンドル&ラング

ウェンドル&ラングはオーストリアの老舗ピアノメーカーです。ヨーロッパの伝統的な音色、デザインが魅力のグランドピアノが、厳しい生産管理の下中国で生産されているため低価格での購入が可能になっています。

グランドピアノを中古で買う場合の価格相場

グランドピアノを新品で購入する場合には、数百万円もの高額な価格を払わなければなりません。ところが、中古の場合には新品よりもかなり低い価格でグランドピアノを購入できるため、コストを抑えることが可能です。また、予算の範囲内であればワンランク上のモデルを選ぶこともできるでしょう。

ヤマハのグランドピアノの価格相場

中古のグランドピアノは、メーカーやモデル、年式などにより価格が異なります。ヤマハのグランドピアノCXシリーズの主な普及モデルの中古価格相場は、C1Xが約100~140万円、C3Xは約150~200万円です。コンパクトサイズのA1の場合には、さらに低価格の100万円程度で購入できるでしょう。

カワイのグランドピアノの価格相場

カワイのグランドピアノでは奥行き180センチ前後のモデルが人気です。年式が新しいほど高額になりますが、CA40は70~80万円程度、普及モデルのGX3は約150~220万円、セミコンサートグランドのRXシリーズは約100~120万円が相場の目安です。

中古のグランドピアノを売る場合の価格相場

中古のグランドピアノは、メーカー、機種と製造年で買取価格が大きく変わります。ヤマハやカワイなどの有名メーカーの場合、平成に製造されたピアノには、30~80万円の買取価格がつくでしょう。ただし、ヴィンテージピアノなどでない限りは、基本的に製造年が古くなるほど買取価格が下がり、数万円の価格しかつかない場合もあります。もし引っ越しや使わなくなったなどでピアノを処分する場合には、一括査定を利用して高く売るのがおすすめです。

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